先日、ソフトバンクグループ傘下で日本最大のポータルサイト「Yahoo!Japan」と、国内最大のメッセンジャーアプリ「LINE」の経営統合が発表され、国内IT業界の縮図が大きく変化しました。
米中の企業が日本市場を狙う中、国内最大のインターネット企業同士を統合させ、迎合する狙いがあると思われます。
※GAFAとソフトバンクグループの時価総額。GAFAは世界中で大きな影響を与える企業となっている。
ソフトバンクは倒産するのか
財務の面
※ソフトバンクグループの財務諸表は複雑なため、本記事では細かい部分は省き、非常に単純な計算をしています
ソフトバンクグループは、日本で国家予算レベルの借金を持っています。その額は17兆円です。
しかしこの内訳の内、子会社の借金(7兆円)は「ノンリコースローン」と言って、親会社であるソフトバンクグループが代理弁済できない契約になっています。
その他にも預貯金を6兆円保有しています。
以上により、実質的な負債は
負債総額ー預貯金ー子会社の負債=17兆ー6兆ー7兆=4兆です
そしてソフトバンクグループには、会計上計上されない保有株式が25兆円分あります。
ですので企業価値から計算すると、健全性を図る一般的な計算とは異なるものの実質的な自己資本比率は
自己資本/総資本=(25-4)兆/25兆=84%です。
このあたりについては、ソフトバンクGホルダーのピッフィさんのブログが大変参考になりますので、ぜひ読んでいただければと思います。
GAFAを超えるか
成長の面
現在のソフトバンクグループの出資状況を表した図です。
先日weworkへの追加支援がニュースに上がりましたが、この支援内容は信用枠の貸付のため追加の現金負担はありませんでした。ですので本体の財務への影響は極めて少ない物となっています。
当ブログでも、weworkへの見通しは非常に明るいという記事を上げています。
weworkの未来:「変化に痛みはつきものです」Appleマニアの考え方から予想する
また今後最も重要になる「ビジョンファンド」については、ソフトバンクグループ出資分の6兆円を、出資者からの成功報酬込みの年率19%で運用できれば、20年後に200兆を達成できます。
ビジョンファンドの成績だけで、現在のAppleの時価総額119兆円にもすぐ追いつく可能性が高いと考えられます。
YahooとLINEは、AI新興企業とのシナジーが期待できる!
ビジョンファンドで出資している企業の技術を、YahooやLINEのサービスに応用することも可能です。
先日、ビジョンファンドの出資先Mapbox社の地図表示システムをYahoo!Mapに取り入れました。
地図業界はGoogleMapsが世界的に支配している状況ですが、このようなシナジーを活用すれば優位に立てる日も近いと思います。(投資先のサービスで YahooMapを活用する等)
まとめ
ビジョンファンドの効果で、GAFAを余裕で超えちゃうかも?
大きく成長するビジョンファンドとYahoo!Japan、LINEのシナジー効果を合わせ、GoogleやAmazonを超えるサービスが誕生すれば、ソフトバンクグループは世界に誇れる大企業となるかもしれません。
投資は自己責任ですが、私はソフトバンクグループがGAFAを超える、第二のバークシャー・ハサウェイのような企業になるような気がしています!